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2023 HOA 派遣レポート 原田尚憲

更新日時:2023年4月28日

 この度はベトナム・ハノイで行われた2023Highlights of ASH in Asia-Pacific(HOA)に参加させていただきました。現地で感じたこと、学んだことなどを報告させていただきます。
初日はClinical Research Trainee Dayが開催されました。
午前中の講義は臨床研究の進め方について体系的に解説頂きました。どの参加者にも馴染みのある鉄欠乏性貧血と日本人には馴染みの薄いsickle cell diseaseを例とした講義で楽しく講義に参加することが出来ました。自身の今までの研究姿勢を振り返った時に、つい兎に角やってみようとの精神で走り出しがちな面が多かったなと反省しておりました。時にそのような姿勢も大切かもしれませんが、我流になりがちなので丁寧に研究手順を見直すことでより効率的で洗練された臨床研究を行えるのではと感じました。
またアジア各国からのメンバーでのグループディスカッションではスリランカとタイの医師と同グループで議論させて頂きました。英語に関して読み書きは何とか出来ても聞くことと話すことに苦手意識を持っておりました。四苦八苦しながらも現在自身が行っている研究を図示し、非言語的コミュニケーションも最大限活用して何とか乗り切った次第です。参加中通して一番驚いたことは英語が母国語ではない他アジア諸国から来ている医師達が英語での議論を苦にしていないことでした。研究力を磨くことはもちろんとして、発信力でも負けることなく自己研鑽していくことの必要性を痛感しました。
2日目以降は各分野のエキスパートから直近のASH演題をピックアップした教育講演でまさにハイライトといった内容で、移動無く最新の研究結果を勉強することが出来ました。PTCYを用いたGVHD予防法でのHLAマッチ血縁・非血縁のランダマイズ試験の報告を最も興味深く聞いておりました。国内での手法が徐々に確立しつつあるPTCYでのGVHD予防が更に広まっていくであろうことが期待されました。
学会後は一緒に参加している先生方とベトナム料理を食べながら交流を深めることが出来ました。各先生の臨床や研究のフィールドに多少の違いがあってもその高いモチベーションから学ぶことも多く、大変刺激になりました。楽しい時間を共に過ごさせて頂いた高橋先生、鈴木先生、日野先生、紀田先生、斎藤先生、依田先生、期間中ありがとうございました。
最後になりましたが、このような貴重な勉強の機会を与えて下さった日本血液学会、米国血液学会の関係各位の皆様方、推薦頂いた大阪公立大学血液腫瘍制御学の日野教授、病棟不在するにも関わらず快く送り出してくださった生長会府中病院血液内科スタッフの皆様に深く感謝申し上げます。
 

 

 

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