日本血液学会 造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン2021年度一部改訂版

疾患・病期別パネル検査推奨度

SR:強く推奨する (Strong recommendation)
パネル検査によって判明する遺伝子情報の臨床的有用性が、高いエビデンスを持って証明されている、若しくは、学会指針・専門家によるガイドライン等で示されている。治療方針の選択に必須であるため、パネル検査が強く推奨される。

R:推奨する (Recommendation)
パネル検査によって判明する遺伝子情報の臨床的有用性が、高いエビデンスを持って証明されている、若しくは、学会指針・専門家によるガイドライン等で示されている。治療方針の選択に有用である可能性があるため、パネル検査が推奨される。

CO: 考慮してもよい (Clinical option)
パネル検査によって判明する遺伝子情報の臨床的有用性に関して、一定のエビデンスがあり、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。

NR: 推奨しない (No recommendation)
パネル検査によって判明する遺伝子情報の臨床的有用性に関して、十分なエビデンスが確立しておらず、パネル検査は推奨しない。

AML: acute myeloid leukemia

初発時:SR

  • 診断:R
    AMLの診断は、血球数、末梢血所見に加え、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析、骨髄塗抹標本、骨髄生検の組織病理学的診断、キメラ遺伝子解析、染色体検査等により総合的に行われる。遺伝子パネル検査(以後、パネル検査と表記)により、国際的な病型分類(WHO、ELN)に必要な遺伝子変異 (CEBPA, RUNX1, NPM1など) や、AMLに特徴的なキメラ遺伝子 (RUNX1-RUNX1T1, CBFB-MYH11, PML-RARA, KMT2A-MLLT3, DEK-NUP214, RBM15-MKL1など)の網羅的な検出が可能となる。さらに、小児・成人ともに、骨髄系腫瘍発症の背景として、現行の検査では必ずしも検出できない生殖細胞系列の病的変異が、一定の割合で存在することから1、AML発症と関連する生殖細胞系列の病的変異の有無を鑑別するためにも、パネル検査が推奨される。
  • 治療法選択:SR
    PML-RARA 陽性のAPL (APL with PML-RARA) に対しては、全トランス型レチノイン酸(ATRA)、亜ヒ酸 (ATOO) を使用した寛解導入療法が、NCCNガイドラインをはじめとした学会指針、専門家によるガイドライン等で推奨されている。また、NCCN ガイドライン(AML v2.2021) では、FLT3変異陽性AMLに対する寛解導入療法、寛解後維持療法における、FLT3阻害剤 (MidostaurinN, ギルテリチニブO) の使用が推奨されている。また、IDH変異陽性AMLに対して、60歳以上の成人AMLで、強力寛解導入療法の適応でない場合に、IvosidenibN (IDH1阻害剤) 若しくは、EnasidenibN (IDH2阻害剤) の使用が選択肢の一つとして推奨されている。PML-RARAFLT3, IDH1, IDH2遺伝子の変異、さらにはその感受性に関わる遺伝子の変異を同時に検出できることから、分子標的薬の適応決定にパネル検査が強く推奨される。
  • 予後予測:SR
    NCCN ガイドライン(AML v2.2021) では、遺伝子異常のプロファイルに基づいたリスク分類 (favorable-, intermediate- and high-risk) が確立しており、化学療法の強度や造血幹細胞移植の適応を決定するうえで、パネル検査が強く推奨される。また、NCCN ガイドライン(AML v2.2021)では、遺伝子異常のプロファイルを含めたリスク群ごとに、異なる寛解導入療法レジメンが推奨されており、強度の異なる寛解導入療法の選択をするうえでも、パネル検査が強く推奨される。

再発時:SR

  • 診断:NR
    AML再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:SR
    NCCN ガイドライン(AML v2.2021) では、一部の再発難治APL with PML-RARAに対して、ATOの使用が推奨されている。また、FLT3変異陽性の成人再発・難治AMLに対して、FLT3阻害剤 (ギルテリチニブ、キザルチニブ) の使用が推奨されている。また、IDH変異陽性の成人再発・難治AMLに対して、IvosidenibN (IDH1阻害剤) 若しくは、EnasidenibN (IDH2阻害剤) の使用が推奨されている。従って、FLT3, IDH1, IDH2遺伝子の変異、さらにはその感受性に関わる遺伝子の変異を同時に検出できることから、分子標的薬の適応決定にパネル検査が有用であり、強く推奨される。
  • 予後予測:NR
    再発・難治AMLにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

MDS: myelodysplastic syndrome

初発時:SR

  • 診断:SR
    本邦におけるMDSの診断は、血球数、末梢血所見に加え、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析、骨髄塗抹標本、骨髄生検の組織病理学的診断、染色体検査等により行われているが、WHO分類に基づいたMDSの亜型診断を行うためには遺伝子異常のプロファイリングが必要である。例えば、MDS-RSの診断にはSF3B1変異の有無が影響する。また、AML、 MDS/MPN、造血器腫瘍類縁疾患(再生不良性貧血、遺伝性造血不全症候群など)との鑑別が困難な場合に、鑑別すべき疾患に特徴的な遺伝子異常の存在を否定し、診断を確定するために、パネル検査による網羅的な遺伝子解析が必要である。さらに、骨髄系腫瘍発症の背景として、生殖細胞系列の病的変異が、一定の割合で存在することから1、MDS発症と関連する生殖細胞系列の病的変異の有無を判定するためにも、パネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:NR
    5番染色体長腕部欠失を伴う一部の低・中間リスクMDSに対してレナリドミドの使用が国内承認・FDA承認されているが、パネル検査による5番染色体長腕部欠失の検出方法は確立していない。2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:R
    一部の遺伝子異常(例:TP53, SF3B1など)と予後との関連は確立されている。ELNやNCCN 等の国際的なガイドラインにも記載されており、造血幹細胞移植の適応を決めるうえで、パネル検査が推奨される。

再発・難治時:NR

  • 診断:NR
    MDS再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。AMLに特徴的な融合遺伝子が存在しないことを確認することはできるものの、再発・難治時にそのような変異が新たに出現する頻度は少なく、パネル検査は推奨されない。なお、臨床的にAMLへの移行を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を獲得している可能性があり、AMLの初発時の推奨度に準じてあらためてパネル検査を施行する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    再発・難治MDSにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

MPN: myeloproliferative neoplasms

初発時:SR

  • 診断:SR
    MPNの診断は、血球数、末梢血所見に加え、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析、骨髄塗抹標本、骨髄生検の組織病理学的診断、染色体検査等により総合的に行われる。現行の保険診療下での検査では、MPNの診断に有用な遺伝子異常を網羅できていないが、WHO分類に則した診断を行うためには遺伝子異常のプロファイリングが必要である。特に、JAK2, CALR, MPL変異、BCR-ABL1融合遺伝子の有無はMPNの診断に不可欠である。また、AMLとの鑑別が困難な場合に、パネル検査により、AMLに特徴的な融合遺伝子の存在を否定することが可能となる。さらに、骨髄系腫瘍発症の背景として、生殖細胞系列の病的変異が、一定の割合で存在することから1、MPN発症と関連する生殖細胞系列の病的変異の有無を判定するためにも、パネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:R
    一部の遺伝子異常 (TP53, JAK2, ASXL1, SRSF2, EZH2など) の予後における意義が、NCCNガイドライン(MPN v1.2020)において明記されており、造血幹細胞移植の適応を決めるうえで、パネル検査が推奨される

再発・難治時:NR

  • 診断:NR
    MPN再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。なお、臨床的にAMLへの移行を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を獲得している可能性があるため、AML初発時に準じて検査適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    再発・難治MPNにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

MDS/MPN: myelodysplastic syndrome/ myeloproliferative neoplasms

初発時:SR

  • 診断:SR
    WHO分類に即したMDS/MPN (CMML, aCML, JMML, MDS/MPN-RS-T) の診断には特徴的な遺伝子異常(JAK2, SF3B1等)の情報が不可欠であり、CML(BCR-ABL1融合遺伝子の有無)、その他のMPN関連疾患、MLN-eを除外するうえでも、パネル検査が強く推奨される。JMMLにおいては、その90%以上の症例でRAS経路関連の遺伝子変異 (PTPN11, KRAS, NRAS, CBL, NF1) を認め2、一部の症例ではチロシンキナーゼ(ALK/ROS1/FLT3)融合遺伝子3,4が報告されており、診断に有用である。WHO分類におけるJMMLの診断基準には、RAS経路関連遺伝子異常の存在が明記されており、JMMLの診断においてパネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    初発MDS/MPNにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

再発・難治時:NR

  • 診断:NR
    MDS/MPN再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。なお、臨床的にAMLへの移行を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を獲得している可能性があるため、AML初発時に準じて検査適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    再発・難治MDS/MPNにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

SM: systemic mastocytosis

初発時:CO

  • 診断:CO
    SMの約90%にKIT  D816V変異を認めるが、しばしば腫瘍細胞の割合が少なく、通常のパネル検査(対象遺伝子が100遺伝子以上)で得られる解析の深度では必要とされる検出感度が確保できない可能性がある。そのため、高感度の検出が可能な、一部の目的が特化した対象遺伝子数の少ないパネル検査や、ASO (allele-specific oligonucleotide) -qPCR等の高感度検出法の使用が適切であり、通常のパネル検査は推奨されない。一方で、KIT  D816V変異を認めなかった場合には、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。また、SM with associated hematologic neoplasm(SM-AHN: CMML, AML, MPNなど) を疑う場合は、関連する造血器腫瘍に準じて検査適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    KIT  D816V変異陰性のaggressive SMに対して、イマチニブOが推奨されるが(NCCN SM v1.2020) 、KIT D816V変異の検出には、ASO-qPCR等の高感度検出法が推奨されており、パネル検査は推奨されない。SM-AHN の場合には、関連する造血器腫瘍に準じて、分子標的薬の適応を決める目的でのパネル検査適応を考慮する必要がある。
  • 予後予測:CO
    KIT  D816V変異を有する初発SMにおいて、付加的遺伝子異常 (SRSF2ASXL1, RUNX1, EZH2, CBLなど) の予後における意義が、NCCNガイドライン(MPN v1.2020)において明記されており、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。

再発・難治時:NR

  • 診断:NR
    SM再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。なお、臨床的に他の造血器腫瘍への移行を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を獲得している可能性があるため、該当する疾患の初発時に準じて検査適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    再発・難治SMにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

MLN-e: myeloid/lymphoid neoplasms with eosinophilia

初発時:SR

  • 診断:SR
    WHO分類に即したMLN-eの診断には、疾患特異的な融合遺伝子の検出 (FIP1LI-PDGFRA, ETV6-PDGFRB, PCM1-JAK2など) が不可欠である。MLN-eに特徴的な融合遺伝子は既存のFISH検査等で一部検出可能であるが、関連する融合遺伝子を網羅的に同定可能なパネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:SR
    FIP1L1-PDGFRA陽性の好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病に対して、Imatinibの適応がある。また、ETV6-PDGFRBなど、PDGFRB遺伝子に関連した融合遺伝子に対しては、イマチニブの有効性が示唆されている (NCCN MLN-e v3.2021) 。さらに、FGFR1, JAK2, ABL1, FLT3の再構成を有するblast phase のMLN-eに対しては、各分子標的薬の使用が推奨されており (NCCN MLN-e v3.2021) 、分子標的薬の適応を決める目的でのパネル検査が強く推奨される。
  • 予後予測:NR
    初発MLN-eにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

再発・難治時:NR

  • 診断:NR
    MLN-e再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。なお、臨床的にAMLへの移行を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を獲得している可能性があるため、AML初発時に準じて検査適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    再発・難治MLN-eにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

CML: chronic myeloid leukemia

初発時慢性期:CO

  • 診断:CO
    CMLの診断は、血球数、末梢血所見に加え、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析、骨髄塗抹標本、骨髄生検の組織病理学的診断、染色体検査等により総合的に行われるが、BCR-ABL1融合遺伝子の証明が必須である。BCR-ABL1の切断点は多岐にわたっており、従来広く用いられているPCR検査では検出できないことがある。パネル検査でも、設計によっては検出できない可能性があるが、RNAから合成したcDNAに対して、BCR, ABL1(又は両遺伝子の融合部位)を標的としたプローブを用いることや、イントロン領域を解析対象領域に含むことで、パネル検査によりBCR-ABL1の検出が可能である。ただし、CMLの診断には、一般的に染色体検査(FISHを含む)と、quantitative RT-PCR (qPCR) によるBCR-ABL1の検出がNCCNガイドライン(CML v2.2021)等で推奨されていること、治療反応性の評価に使用するInternational Scale (IS) の算出に、診断時のBCR-ABL1コピー数が必要なこと、パネル検査がqPCRと比較して定量性、検出感度に劣ることから、初発慢性期CML (CP-CML) における診断手法として、パネル検査の有用性は限定的である。一方で、CMLと一部のMPN, MDS/MPNとの鑑別診断が困難な場合もあることから、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。
  • 治療法選択:NR
    BCR-ABL1融合遺伝子の検出により、TKIの適応となるが、従来の染色体検査、qPCR法と比較して、パネル検査の有用性は限定的であり、パネル検査は推奨されない。また、TKIの感受性を左右するABL1変異の検出に関しても、初発時慢性期にパネル検査で検出可能なレベルでABL1変異を検出することはまれであり、パネル検査の有用性は限定的である。
  • 予後予測:NR
    初発CP-CMLにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

加速期 (AP) 、急性転化期(BC) 、一次治療不成功例 (Failure) :SR

  • 診断:R
    初発 CMLにおいて、Ph染色体陽性細胞内に、付加的染色体異常(trisomy 8, isochromosome 17q, double Ph, trisomy 19など)を認める場合は、CML-APの診断につながるが、パネル検査による染色体異常の評価方法は確立していない。急性転化時に認められることがあるPh-associated fusions/rearrangements (BCR若しくはABL1遺伝子を含んだ、BCR-ABL1以外の融合遺伝子・再構成) や、AML等でみられるBCR-ABL1以外の融合遺伝子の検出にパネル検査が有効であり、パネル検査が推奨される。なお、病勢より急性白血病に準じた対応が必要な場合には、AML/ALL初発時に準じて検査の適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:SR
    ABL1遺伝子の変異によりTKI抵抗性を獲得するため、ABL1遺伝子の変異の検出、ならびにTKI 抵抗性に関連したABL1遺伝子以外の遺伝子変異 (RUNX1, IKZF1など) の検出にパネル検査は有効であり[NCCNガイドライン(CML v2.2021)]、適切なTKIを選択するうえで、パネル検査が強く推奨される。
  • 予後予測:CO
    急性転化期における付加的染色体異常(trisomy 8, isochromosome 17q, double Ph, trisomy 19など) や、特定の遺伝子異常の存在が予後に及ぼす可能性が報告されており5、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。

IBMFS: inherited bone marrow failure syndromes

SR

  • 診断:SR
    IBMFSは臨床像のみによる診断は困難なことが多く、原因となる遺伝子も多岐にわたるため、確定診断にはパネル検査が必要である。さらに、治療方針(治療方法、薬剤の種類や選択など)を決定するうえで、遺伝子プロファイリングに基づいた正確な診断が必須である。また、造血幹細胞移植が必要な症例では、遺伝子異常の種類によって患者組織・細胞の治療に対する感受性が異なるため、適切な移植前処置に用いる抗がん剤・放射線照射の内容を決定するために、特に慎重な診断が求められる。
     AA/MDS患者においてIBMFSを除外することは臨床上重要であるが、この際にもIBMFS関連の遺伝子を含んだパネル検査は有用である。遺伝子異常に基づく診断の重要性は、NCCN ガイドライン(MDS v1.2021)、先天性骨髄不全症診療ガイドライン2017(日本小児血液・がん学会) にも明記されており、パネル検査が強く推奨される。なお、臨床経過から続発性の骨髄性腫瘍 (MDS, AMLなど) の発症を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を体細胞系列で獲得している可能性があり、該当する骨髄性腫瘍の初発時の推奨度に準じてあらためて検査の適応を考慮する必要がある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:R
    IBMFSは背景にある遺伝子異常により診断を正確に行うことが可能となり、自然経過での予後予測と、造血幹細胞移植の適応の判断に有用である。また、造血器以外の付随する症状の予測にもつながることがあり、治療方針の選択に有用な可能性があるため、パネル検査が推奨される。例えば、IBMFSの代表的疾患の一つである先天性角化不全症においては、造血不全のみならず肝硬変・肺線維症・固形腫瘍の有病率が高いことが知られており6、パネル検査による正確な遺伝子診断は各分野の専門医による適切な管理を導入するために有用である。

AA: aplastic anemia

SR

  • 診断:R (*SR)
    AAの診断は、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析(PNH血球の検索を含む)、骨髄塗抹標本、骨髄生検の組織病理学的診断、染色体検査等により総合的に行われる。診断の確定にはMDS、IBMFSの除外が必要であり、治療方針の選択に有用なため、パネル検査が推奨される。さらに、AAとhypoplastic MDSの鑑別において、PIGA遺伝子の異常、6番染色体短腕 (6p) のHLA遺伝子領域における片親性2倍体 (6pUPD)** はAAにおける特異性が高いことが知られており7、鑑別診断に有用である。なお、AAの治療経過中に続発性の骨髄性腫瘍 (MDS, AMLなど) の発症を疑う場合には、付加的な遺伝子異常を獲得している可能性があり、該当する骨髄性腫瘍の初発時の推奨度に準じて改めて検査適応を考慮する必要がある。

    *ただし、他の疾患(MDS, IBMFSなど)との鑑別が困難な場合、免疫抑制剤に対する反応性が乏しい場合、経過中に病態の変化を認めた場合(末梢血中への芽球の出現など)には、パネル検査の使用を強く推奨する。
    **一部の遺伝子パネル検査では6pUPDの検出が困難なことがある。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    AAで認める特定の遺伝子異常と、予後との関連が示唆されているが、その臨床的有用性に関して十分なエビデンスが確立されておらず、パネル検査は推奨されない。

BPDCN: blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm

初発時:CO

  • 診断:CO
    BPDCNの診断は、血球数、末梢血所見に加え、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析、骨髄塗抹標本、組織病理学的診断(骨髄、皮膚病変など)、染色体検査等により総合的に行われる。BPDCNの一部の症例ではMYB融合遺伝子8MYC再構成9が認められ、診断に有用である可能性がある。他の疾患(AML、ALLなど)との鑑別が困難な場合は、パネル検査を考慮しても良い。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    初発BPDCNの予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

再発時:NR

  • 診断:
    BPDCN再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    再発 BPDCNにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

ALL: acute lymphoblastic leukemia

初発時:SR

  • 診断:R
    初診時のALL診断は、フローサイトメトリーによる表面マーカー解析、骨髄塗抹標本、骨髄生検の組織病理学的診断、キメラ遺伝子解析、染色体検査等により総合的に行われるが、パネル検査によって、WHO分類に則した診断が可能となる。特に、WHO分類のALL亜型診断に必要なキメラ遺伝子 (BCR-ABL1, KMT2A-r, ETV6-RUNX1, TCF3-PBX1など) や、BCR-ABL1–like ALLに特徴的なキメラ遺伝子、遺伝子再構成(IGH/CRLF2など)の検出も、パネル検査で可能な場合があり、パネル検査が推奨される。また、リンパ系腫瘍発症の背景として、生殖細胞系列の病的変異が一定の割合で存在することから10、ALL発症と関連する生殖細胞系列の病的変異の有無を鑑別するうえでも有用である。
  • 治療法選択:NR
    Ph+ALL に関しては、TKI併用の化学療法が確立されており、NCCNガイドライン(成人ALL:v1.2020、小児ALL:v3.2020)をはじめとした学会指針、専門家によるガイドライン等でその有用性が示唆されている。Ph染色体、あるいはBCR-ABL1融合遺伝子の同定に関しては、従来の染色体検査、qPCR法と比較して、パネル検査の有用性は限定的である。なお、Ph陰性ALLに関しては、2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:SR
    初発Ph+ALLにおける付加的遺伝子異常に基づく予後の層別化は確立されておらず、パネル検査の有用性は限定的である。一方、Ph陰性ALLにおいては、遺伝子異常に基づく予後予測による層別化治療の意義が、NCCNガイドライン(成人ALL:v1.2020、小児ALL:v3.2020)で明記されている。例えば、Hypodiploid, Ph-like, KMT2A-r, iAMP21, TCF3-HLF等は予後不良因子である一方で、ETV6-RUNX1などは予後良好因子であるため、造血幹細胞移植の適応を含む治療強度を決めるうえで、パネル検査が強く推奨される。

再発・難治時:Ph+ALL: SR; 成人Ph陰性ALL: CO; 小児Ph陰性ALL: R

  • 診断:NR
    ALL再発・難治時における、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:Ph+ALL: SR; 成人Ph陰性ALL: CO; 小児Ph陰性ALL: R
    Ph+ALLの場合TKI抵抗性と関連したABL1遺伝子の変異の検出にパネル検査は有効であり、NCCNガイドラインにも明記されている(成人ALL:v1.2020、小児ALL:v3.2020)。さらに、既存の検査では検出不可能なABL1遺伝子変異に基づく治療法選択が可能になるため、パネル検査が強く推奨される。Ph陰性ALLの場合、ABL-classの融合遺伝子をもつPh-like ALL (BCR-ABL1-like ALL) に対して、TKIが有効であることが示唆されており11、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。特に小児では、寛解導入療法、地固め療法等においてTKIを含んだ化学療法が推奨されていること[NCCNガイドライン小児ALL (v3.2020) ]から、パネル検査が推奨される。
  • 予後予測:NR
    再発・難治Ph+ALL、Ph陰性ALLにおける付加的遺伝子異常に基づく予後の層別化 は確立されておらず、パネル検査は推奨されない。

Aggressive B-NHL: non-Hodgkin lymphoma.

初発時:SR

  • 診断:SR
    Aggressive B-NHL(DLBCL、high-grade B-cell lymphoma with MYC and BCL2 and/or BCL6 rearrangements(いわゆるdouble hit lymphoma; DHL) 、BL等)の診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー、染色体転座を調べる検査等により総合的に行われる。組織病理学的にDLBCLとして矛盾のない形態を呈する場合に、DLBCLとDHLを鑑別するためにMYCBCL2BCL6再構成の検出が必要である(WHO 2017) 。形態学的にDLBCLと診断され、従来法によるMYC再構成陽性の場合には、DHLを鑑別するためにパネル検査が強く推奨される。また。また、DLBCLに限らず、従来法による検索を行えない場合や診断が困難な場合において、パネル検査が強く推奨される (SR) 。さらに、反応性病変や他の成熟B細胞性腫瘍との鑑別が困難な場合にも、パネル検査が強く推奨される [NCCNガイドライン (B-cell lymphomas v4.2020) ]。また、眼内リンパ腫の診断において、硝子体液のMYD88 L265P変異やCD79B変異の有用性が示されており、パネル検査が 強く推奨される12
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:CO
    初発DLBCLにおいて、MCD (MYD88 L265PとCD79B変異) 、N1 (NOTCH1 変異) 、A53(TP53変異) 、BN2 (BCL6 再構成とNOTCH2 変異) 、ST2 (SGK1変異とTET2変異) 、EZB-MYC+ (EZH2変異とBCL2再構成、MYC再構成) 、EZB-MYC- (EZH2変異とBCL2再構成、MYC再構成なし) による疾患亜分類と予後層別化、標的治療の可能性が提唱されている。この層別化に基づいた治療戦略の有用性は確立していないが、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い 13,14 [NCCN ガイドライン(B-cell lymphomas v4.2020) ]。

再発時:NR

  • 診断:NR
    再発Aggressive B-NHLにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:CO
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。再発・難治性DLBCLのうち、MCDに相当する患者でIbrutinibO単剤療法が有効である可能性がphase IB試験で示されており、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い15
  • 予後予測:NR
    再発 Aggressive B-NHLにおいて、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

Indolent B-NHL

初発時:R (*SR)

  • 診断:R (*SR)
    Indolent B-NHL(FL、MALT、MCL、WM/LPL、HCL等)の診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー、BCL2-IGH転座、MALT1転座、CCND1-IGH転座などの染色体転座を調べる検査等により総合的に行われる。WM/LPLにおけるMYD88 L265P変異、HCLにおけるBRAF V600E変異は診断的意義が高く、パネル検査が推奨される[WHO 2017、NCCN ガイドライン(WM/LPL v1.2021、HCL v1.2020) ]。

    *ただし、従来法による検索を行えない場合や、反応性病変や他の成熟B細胞性腫瘍との鑑別が困難な場合においては、パネル検査が強く推奨される [NCCNガイドライン (B-cell lymphomas v4.2020) ]。
  • 治療法選択:CO
    2020年12月現在、初発Indolent B-NHLに対して、特定の遺伝子異常を適応症の要件とする分子標的薬は存在しない。WM (未治療・既治療) に対してIbrutinib がFDAで承認されているが(国内では適応外) 、MYD88野生型の場合や特定のCXCR4変異例でIbrutinib 単剤療法Oの効果が低い可能性が示唆されている16,17 [NCCNガイドライン (WM/LPL v1.2021) ]。一方、Ibrutinib ・Rituximab 併用療法OについてはMYD88 L265PやCXCR4変異の有無が予後との関連がなかったとされている18。このため、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。WMに対するTirabrutinib は国内薬事承認されているが、遺伝子異常と効果との関連性は示されていない。
  • 予後予測:CO
    初発FLにおいて、EZH2ARID1AEP300FOXO1MEF2BCREBBPCARD11の変異の有無を取り入れたm7-FLIPIが、Rituximab 併用化学療法を行った患者での予後予測に有用であることが報告されている19。MCLにおいて、del (17p) やTP53変異が予後予測に有用であることが報告されているため20,21、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い [NCCNガイドライン (B-cell lymphomas v4.2020) ]。

再発時:R

  • 診断:NR
    再発Indolent B-NHLにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:R
    2020年12月現在、再発Indolent B-NHLに対して、特定の遺伝子異常を適応症の要件とする分子標的薬は存在しない。再発・難治性FLに対するEZH2阻害薬tazemetostatNの有効性がEZH2変異を有する場合に高いことが示唆されているため22、パネル検査が推奨される。WM (未治療・既治療) に対してIbrutinibOがFDAで承認されているが、MYD88野生型の場合や特定のCXCR4変異例でIbrutinib 単剤療法Oの効果が低い可能性が示唆されている16,17 [NCCNガイドライン (WM/LPL v1.2021) ]。一方、Ibrutinib ・Rituximab 併用療法OについてはMYD88 L265PやCXCR4変異の有無が予後との関連がなかったとされている18。このため、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。WMに対するTirabrutinib は国内薬事承認されているが、遺伝子異常と効果との関連性は示されていない(NR) 。BRAF V600E変異陽性の再発・難治例HCLにおいてBRAF阻害薬+/-MEK阻害薬Nの有効性が示唆されている23 [NCCNガイドライン (HCL v1.2020) ]。
  • 予後予測:NR
    再発 Indolent B-NHLにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

T/NK-NHL

初発時:R (*SR)

  • 診断:R (*SR)
    T/NK-NHL(PTCL, NOS、AITL、ATLL 等)の診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー、染色体転座を調べる検査等により総合的に行われる。AITL・PTCL-TFHにおけるRHOATET2IDH2変異、HSTLやMEITLにおけるSTAT5BSTAT3変異、T-LGLにおけるSTAT3変異は診断的意義が高く、パネル検査が推奨される [WHO 2017、NCCNガイドライン (T-cell lymphomas v1.2020) ]。

    *ただし、従来法による検索を行えない場合や、反応性病変や他の成熟T細胞腫瘍との鑑別が困難な場合においては、パネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:CO
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。ATLLにおいて、CCR4変異を有する場合、mogamulizumabの有効性が高い可能性が後方視研究で示唆されており24、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。
  • 予後予測:CO
    初発ALCLにおいて、ALK転座、DUSP22転座、TP63転座が予後予測に有用 であることが報告されている25 [NCCNガイドライン (T-cell lymphomas v1.2020) ]。

再発時:SR

  • 診断:NR
    再発T/NK-NHLにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:SR
    再発又は難治性のALK融合遺伝子陽性ALCLがAlectinib の適応症となっている。従来法(免疫染色やFISH)によるALK発現・融合遺伝子検索が行えない場合、パネル検査が強く推奨される。再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫において、PD-L1遺伝子異常 を有する場合、Pembrolizumabの有効性が高い可能性が後方視研究で示唆されており26、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。
  • 予後予測:NR
    再発 T/NK-NHLにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

HL: Hodgkin lymphoma

初発時:NR

  • 診断:NR
    HLの診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー等により総合的に行われる。腫瘍割合が非常に低く評価困難であるため、診断における遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:NR
    初発HLに対して、PD-L1/PD-L2増幅が化学療法後の予後不良と関連することが報告されているが27、 HLでは腫瘍割合が低く評価困難であるため、パネル検査は推奨されない。組織切片FISH法等が必要になることに留意が必要である。

再発時:NR

  • 診断:NR
    再発HLにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。PD-L1/PD-L2増幅がNivolumab 療法後の予後良好と関連することが報告されているが28、HLでは腫瘍割合が低く評価困難であるため、パネル検査は推奨されない。組織切片FISH法等が必要になることに留意が必要である。
  • 予後予測:NR
    再発HLにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

CLL: chronic lymphocytic leukemia

初発時:SR

  • 診断:R (*SR)
    CLLの診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー、染色体転座を調べる検査等により総合的に行われる。特に、骨髄・脾臓などに病変の主座がある低悪性度B細胞リンパ腫との鑑別のため、MYD88 L265P変異 (WM/LPL) 、BRAF V600E変異 (HCL) 、IGH/CCND1転座 (MCL) 、IGH/BCL2転座 (FL) は診断的意義が高く、これらを網羅的に調べる場合、パネル検査が推奨される (WHO 2017) 。

    *従来法による検索を行えない場合や、反応性病変や他の成熟B細胞性腫瘍との鑑別が困難な場合においては、パネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:SR
    2020年12月現在、初発CLLに対して、特定の遺伝子異常を適応症の要件とする分子標的薬はないが、del (17p) 又はTP53変異がある場合、FCR療法やBR療法などの免疫化学療法の効果が低い一方で29,30、Ibrutinib 療法後では、del (17p) かつ/又はTP53変異と予後の関連は認められていない31,32。従って、免疫化学療法とIbrutinib の治療選択を決定するため、パネル検査が強く推奨される (NCCN v4.2020) 。
  • 予後予測:R
    初発CLLにおいて、TP53変異、del (11q) 、del (17p) が予後不良と関連、del (13q) が予後良好と関連することが報告されている [NCCNガイドライン (CLL v4.2020) ]。

再発時:SR

  • 診断:NR
    再発CLLにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:CO
    2020年12月現在、再発CLLに対して、特定の遺伝子異常を適応症の要件とする分子標的薬は存在しない。また、適応症を問わず国内薬事承認・FDA承認された薬剤の中で、CLLに高頻度に認められる遺伝子異常と関連して有効性が示されている薬剤は存在しない。Ibrutinib 抵抗性CLLにおいて、BTKPLCG2変異の確認が有用である可能性があるため、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い [NCCNガイドライン (CLL v4.2020) ]。
  • 予後予測:SR
    再発 CLLにおける、予後予測における遺伝子異常の意義は確立しておらず、遺伝子パネル検査の有用性は限定的である。しかし、初発CLLと同様に、del (17p) 、TP53変異陽性例では、Ibrutinib 単剤療法後、及び、Venetoclax ・Rituximab 併用療法では、del(17p)と予後との関連は認められていないが、免疫化学療法後の予後が不良である33-35。そのため、再発CLLにおいても、del (17p) 、TP53変異検索が予後予測に基づく治療法選択において有用であり、パネル検査が強く推奨される[造血器腫瘍診療ガイドライン (2018年版補訂版) 、NCCN ガイドライン (CLL v4.2020) ]。

MM: multiple myeloma

初発時:SR

  • 診断:R (*SR)
    MMの診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー、IGH/ NSD2やIGH/MAFなどの染色体転座を調べる検査等により総合的に行われる。DIS3FAM46C変異などは、診断的意義が高く、パネル検査が推奨される [WHO 2017、 NCCNガイドライン (MM v1.2021) ]。

    *ただし、従来法による検索を行えない場合や、反応性病変や他の成熟B細胞性腫瘍との鑑別が困難な場合においては、パネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:NR
    2020年12月現在、特定の遺伝子変異に対して国内承認・FDA承認がある薬剤、若しくはガイドラインでその使用が推奨されている薬剤はなく、パネル検査は推奨されない。
  • 予後予測:SR
    診断時の高リスク染色体[IGH/NSD2、IGH/MAF、IGH/MAFB、del (17p) 、amp (1q21) 、del (1p) ]の有無が予後と相関しており [NCCNガイドライン (MM v1.2020) ]、パネル検査が強く推奨される。なかでも、IGH/NSD2、IGH/MAF、del (17p) は、確立した予後予測モデルであるR-ISSの予後因子に含まれている36。また、高リスク染色体を有する症例では、プロテアソーム阻害剤(Bortezomib)を含めた治療を推奨する報告37,38もあり、治療反応性の違いが示唆されている。

再発時:CO

  • 診断:NR
    再発MMにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:CO
    再発MMにおいて、治療法選択おける遺伝子異常の意義は確立していない。また、2020年12月現在、MMに高頻度に認められる遺伝子異常と関連して、他の腫瘍を含めて薬事承認・FDA承認された薬剤は存在しない。再発難治MMに対するVenetoclaxOの効果がIGH/CCND1陽性例で高いことが示されており39,40 [NCCNガイドライン (MM v1.2021) ]、状況に応じてパネル検査を考慮しても良い。
  • 予後予測:NR
    再発 MMにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

HDCN: histiocytic and dendritic cell neoplasms

初発時:SR

  • 診断:SR
    初発HDCN(組織球肉腫、ランゲルハンス細胞組織球症、濾胞樹状細胞肉腫、disseminated juvenile xanthogranuloma等)の診断は生検検体の組織病理学的診断、フローサイトメトリー、染色体転座を調べる検査等により総合的に行われる。ランゲルハンス細胞組織球症やErdheim-Chester病において、BRAF V600E変異などは診断的意義が高く、パネル検査が強く推奨される (WHO 2017) 。また、従来法による検索を行えない場合や、反応性病変や他のHDCNとの鑑別が困難な場合においても、パネル検査が強く推奨される。
  • 治療法選択:R
    BRAF V600E変異陽性のErdheim-Chester病に対してBRAF阻害薬VemurafenibOがFDAで承認されている41。また、 BRAF V600E変異陽性のランゲルハンス細胞組織球症に対してもBRAF阻害薬Oの有効性が示されており42、パネル検査が推奨される。ランゲルハンス細胞組織球症に対して、MEK阻害薬の有効性が示されているが、その効果と遺伝子異常の関連は示されていない43
  • 予後予測:NR
    再発HDCNにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

再発時:NR

  • 診断:NR
    再発HDCNにおいて、遺伝子異常に基づいた亜型分類の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。
  • 治療法選択:NR
    BRAF V600E変異陽性のErdheim-Chester病に対してBRAF阻害薬VemurafenibOがFDAで承認されている41。また、 BRAF V600E変異陽性のランゲルハンス細胞組織球症に対してもBRAF阻害薬Oの有効性が示されており42、パネル検査が推奨される。ランゲルハンス細胞組織球症に対して、MEK阻害薬の有効性が示されているが、その効果と遺伝子異常の関連は示されていない43
  • 予後予測:NR
    再発HDCNにおける、予後予測因子としての遺伝子異常の意義は確立しておらず、パネル検査は推奨されない。

注:2020年12月時点において当該疾患・病期において、国内未承認もしくは適応外の場合は、それぞれ国内未承認(N: not approved)、適応外(O: off label)として記載した。

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表:疾患・病期別パネル検査推奨度

疾患 初発時 再発・難治時
総合
推奨度
診断 治療法選択 予後予測 総合
推奨度
診断 治療法
選択
予後予測
AML SR R SR SR SR NR SR NR
MDS SR SR NR R NR NR NR NR
MPN SR SR NR R NR NR NR NR
MDS/MPN SR SR NR NR NR NR NR NR
SM CO CO NR CO NR NR NR NR
MLN-e SR SR SR NR NR NR NR NR
BPDCN CO CO NR NR NR NR NR NR
ALL
(成人)
SR R NR SR CO
(*1SR)
NR CO
(*1SR)
NR
ALL
(小児)
SR R NR SR R
(*1SR)
NR R
(*1SR)
NR
Agr-B-NHL SR SR NR CO CO NR CO NR
Ind-B-NHL R
(*2SR)
R (*2SR) CO CO R NR R NR
T/NK-NHL R
(*3SR)
R
(*3SR)
CO CO SR NR SR NR
HL NR NR NR NR NR NR NR NR
CLL R
(*2SR)
R
(*2SR)
SR R SR NR CO SR
MM SR R
(*2SR)
NR SR CO NR CO NR
HDCN SR SR R NR NR NR NR NR
AA R
(*4SR)
R
(*4SR)
NR NR N/A N/A N/A N/A
IBMFS SR SR NR R N/A N/A N/A N/A
疾患 初発時慢性期 加速期、急性転化期、一次治療不成功
総合
推奨度
診断 治療法選択 予後予測 総合
推奨度
診断 治療法
選択
予後予測
CML CO CO NR NR SR R SR CO

*1 Ph+ALLの場合
*2 従来法による検索を行うことができない場合や、反応性病変や他の成熟B細胞性腫瘍との鑑別が困難な場合
*3 従来法による検索を行うことができない場合や、反応性病変や他の成熟T細胞腫瘍との鑑別が困難な場合
*4 他の疾患(MDS, IBMFS など)との鑑別が困難な場合、免疫抑制剤に対する反応性が乏しい場合、経過中に病態の変化を認めた場合(末梢血中への芽球の出現など)

「2021年度版ゲノム検査ガイドライン」2021年5月策定

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