2026 HOA 派遣レポート 中島貴裕

2026年4月10日から12日にかけて、マレーシアのクアラルンプールで開催された2026 Highlights of ASH (HOA) in Asia-Pacificに、日本血液学会(JSH)からの派遣で参加させていただきましたので報告いたします。個人的には15年以上ぶりのマレーシア訪問で、近年の著しい発展を実感しました。
4月10日・11日はメインプログラムで、4月12日がTrainee dayでした。
メインプログラムではASH 2025で報告された重要な演題について、エキスパートの先生方に簡潔に解説頂きました。実際のASHでは演題数・会場数ともに多く、複数のセッションに参加することが難しいため、重要な知見をまとめて学べる機会は大変ありがたかったです。一方で、限られた時間の中で複数演題を取り上げるコンパクトな発表であるため、今後発表される原著論文の確認が必須と感じました。本邦では比較的稀で、自身ではなかなか積極的に学ぶ機会の少ない疾患(thalassemiaやsickle cell disease、histiocytic neoplasmなど)もいわゆる主要疾患と同様に取り上げられており、現在の最新知見を知ることができ大変勉強になりました。
3日目のTrainee dayでは、アジア各国から若手医師が集まり、臨床研究を行う上で必要な内容についてResearch question、観察研究、Tips of Publish、COIなど順を追って解説頂きました。その中で特に印象に残ったのが「Importance of Good Mentorship」という講演でした。私自身、これまではmenteeとして教わる立場が多かったですが、今後mentorとして後輩指導、すなわち臨床、研究、論文作成を支援していく立場になります。不慣れな中での指導に重圧を感じるところもありますが、「mentorshipはteam sportだ」という表現があり、適切に指導しながらも気負いすぎず、周囲に頼っていいのだと少し肩の荷が下りました。Menteeからmentorになっていくこのタイミングでそれぞれに必要なこと、また避けるべきことを学べたのは、今後の自分にとって非常に大きな学びになりました。
午後からは、あらかじめ選定していた自身が関心を持つ臨床疑問について、エキスパート2人(Dr. Joy Ho, Dr. Shaji Kumar)のもと、各国のtraineeとgroup discussionするセッションでした。Group内では私は比較的経験年数が長い立場でしたが、各国のtraineeがしっかり自分の意見を持ち発表していく姿に刺激を受けました。やはり自分の英語力の至らなさを感じた時間でしたが、Dr. Joy Hoから自身が行っている研究についてのpositiveなコメントを頂けたことは大変大きな励みになりました。
HOAのプログラム以外でも、JSHから派遣された医師全員で交流することができました。また、HOAに参加されていた高折晃史先生、鈴木憲史先生と思いがけずタイ料理をご一緒する機会にも恵まれ、大変楽しい時間を過ごすことができました。HOAに参加する貴重な機会をいただきましたJSH、ASHに心より御礼申し上げます。

