第1章 総則
(目的)
| 第1条 |
この制度は、血液学関連の臨床医学の健全な発展普及と併せて臨床血液学研究の進歩を促し、医療を介し国民の福祉に貢献することを目的とする。 |
(専門医制度)
| 第2条 |
日本血液学会(以下本学会という。)は、前条の目的を達成するために血液学会専門医制度を設ける。 |
第2章 日本血液学会専門医
(専門医の申請資格)
| 第3条 |
日本血液学会専門医(以下専門医という。)として認定を受けようとする者は、次の各号に掲げるすべてに該当し、かつ本学会の実施する専門医認定試験(以下認定試験という。)を受験しなければならない。
| (1) |
日本内科学会認定内科医または日本小児科学会小児科専門医である者 |
| (2) |
卒後6年以上の臨床研修を必要とし、このうち3年以上日本血液学会が認定した研修施設において臨床血液学の研修を行った者 |
| (3) |
申請時に継続して3年以上本学会会員である者 |
| (4) |
臨床血液学に関係した筆頭者として学会発表又は論文が2つ以上ある者 |
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(認定試験の受験手続)
| 第4条 |
認定試験を受けようとするものは、次の各号に掲げる書類に所定の受験料を添えて、所定の期日までに、本学会に提出しなければならない。
| (1) |
専門医認定申請書 |
| (2) |
履歴書 |
| (3) |
日本内科学会認定内科医又は日本小児科学会小児科専門医での認定証(写) |
| (4) |
研修施設における研修修了証明書 |
| (5) |
診療実績記録 |
| (6) |
日本血液学会研修施設における血液学に関する研修カリキュラム評価 |
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(認定試験の実施)
| 第5条 |
認定試験は、毎年1回実施する。
| (1) |
認定試験は、臨床血液学に関する多選択肢問題の筆記試験で行う。 |
| (2) |
認定試験の期日、その他認定試験の実施について必要な事項は、毎年度当初に本学会雑誌に公示する。 |
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(専門医の認定)
| 第6条 |
本学会は、認定試験に合格し、所定の認定料を納入した者に対して、理事会の議を経て専門医に認定し、専門医原簿に登録の上、その氏名を本学会雑誌に発表する。 |
(専門医認定証)
| 第7条 |
専門医と認定された者は、専門医認定証の交付を受けることができる。 |
(専門医の取り消し)
| 第8条 |
本学会は、専門医として認定された者が次の各号の一に該当するときは、認定を取り消すことができる。
| (1) |
裁判所において失跡宣告を受けたとき。 |
| (2) |
第4条各号における文書の記載事項に事実と重大な相違があり、専門医として資格に欠けるものがあると認められるとき。 |
| (3) |
医師の資格を喪失したとき。 |
| (4) |
本学会を退会したとき。 |
| (5) |
本学会会員として体面を汚すような行為のあったとき。 |
| (6) |
認定の更新をしなかったとき。 |
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(専門医資格の更新)
| 第9条 |
| (1) |
専門医と認定された者は、専門医認定証の交付を受けることができる。 |
| (2) |
資格の更新の条件及び手続きは、別に定める。 |
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第3章 認定委員会
(認定制度を運用する機関)
| 第10条 |
本学会は、本制度の運用のため認定委員会を設置する。 |
(委員)
| 第11条 |
| (1) |
認定委員会は、本学会理事会で理事及び評議員より選出した若干名の委員と委員長をもって構成する。 |
| (2) |
理事会は、関連諸学会との関係及び地域を考慮して委員を選出するものとする。 |
| (3) |
委員の任期は2年とし、再任を妨げない、但し2期を越えることはできない。 |
| (4) |
委員に欠員が生じたときは、理事会の議を経て、本学会理事長が補充する。但し、補充された委員の任期は、前任者の残任期間とする。 |
| (5) |
認定委員会に委員長をおく。 |
|
(成立定足数・議事)
| 第12条 |
| (1) |
認定委員会は委員の3分の2以上の出席がなければ開くことができない。 |
| (2) |
認定委員会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。 |
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(認定委員会の業務)
| 第13条 |
認定委員会は、次の各号に掲げる業務を行う。((2)及び(5)については小委員会を作る。)
| (1) |
認定試験受験者の受験資格の審査に関すること。 |
| (2) |
認定試験の問題作成及び実施に関すること。 |
| (3) |
専門医の登録及び認定証の交付に関すること。 |
| (4) |
その他専門医の認定に関すること。 |
| (5) |
研修施設の認定に関すること。 |
| (6) |
指導医の認定に関すること。 |
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第4条 研修施設と指導医
(研修施設の認定)
| 第14条 |
本学会は、施設からの申請により、次の各号に掲げる条件をすべて満たした施設を研修施設として認定する。
| (1) |
血液病床を常時5床以上有すること |
| (2) |
専門医になるための臨床研修が可能であること。 |
| (3) |
第16条の規定によって認定された原則として指導医1名以上が常勤していること。 |
| (4) |
臨床血液学に関する教育的行事を定期的に開催していること。 |
| (5) |
認定施設は、本学会による血液疾患登録(または小児血液学会,国立病院機構による登録)を行っていること。申請時に、過去1年間(または登録開始時点から)の疾患登録数を記入して提出することとする。 |
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(研修施設認定の期間)
| 第15条 |
| (1) |
研修施設の認定期間は5年とし、5年ごとに認定を更新する。 |
| (2) |
研修施設認定の更新の条件及び手続きは、別に定める。 |
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(指導医の認定)
| 第16条 |
本学会は、研修施設に常勤する本学会会員で、次ぎの各号に掲げる基準をすべて満たす者を指導医として認定する。
| (1) |
血液学会専門医である者 |
| (2) |
本学会会員歴5年以上の者 |
| (3) |
臨床血液学に関係した筆頭者としての論文5編以上ある者 |
| (4) |
医籍登録後10年以上の者 |
|
(指導医の認定期間)
| 第17条 |
| (1) |
指導医の認定期間は5年とし、5年ごとに認定を更新する。 |
| (2) |
資格の更新の条件及び手続きは、別に定める。 |
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第5章 補則
(規則の改正)
| 第18 条 |
この規則は、理事会の議を経て、評議員会及び総会の了承を得て改正することができる。 |
(その他の基準)
| 第19条 |
研修施設の基準、研修内容の基準及び経過措置その他必要なことについては、認定委員会の議を経て理事会が決定する。 |
附則
(施行期日)
この規則は、平成元年4月1日から施行する。