日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版補訂版

第Ⅱ章 リンパ腫

Ⅱ リンパ腫

8 成人T細胞白血病・リンパ腫
(adult T-cell leukemia-lymphoma:ATL)

総論

 成人T細胞白血病・リンパ腫(adult T-cell leukemia-lymphoma:ATL)は,九州・沖縄地方を主とする西南日本に多発するT細胞腫瘍として,1977年内山,高月らによって提唱された疾患概念である1)。1980年代のはじめには原因ウイルスとしてhuman T-cell leukemia virus type-I(HTLV-1)が発見された2-5)。WHO分類(2017)においてATLは,高度の核異型を伴ったリンパ球よりなる,HTLV-1によって引き起こされる末梢性T細胞腫瘍と定義されている6)
 Flower cellと呼ばれる異常リンパ球の増殖を主体とした白血球増多,リンパ節腫脹,皮膚病変,ATL細胞の浸潤による多臓器障害,高LDH血症,高Ca血症,日和見感染症などが出現する。日本以外では中央アフリカおよび中南米出身者に比較的高頻度に発生している。HTLV-1キャリアは現在日本には西南日本沿岸部を主に110万人程度存在し,キャリアからATLの発症率は年間1,000人に0.6〜0.7人とされる7, 8)。HTLV-1の感染は感染細胞が正常リンパ球に直接接触して成立する。感染経路として輸血,性交,母乳が知られているが,日本では献血者の感染症スクリーニングにHTLV-1が含まれている。感染から長期を要するATL発症につながる重要な感染経路は母乳である。いくつかの多発地域では1990年頃からHTLV-1母子感染予防対策が行われており,6カ月以上の長期授乳による母子感染率は20.5%であるのに対して人工栄養による母子感染率は2.4%と報告された。現在は日本全国の妊婦健診において抗HTLV-1抗体検査が公費負担となり,陽性の場合は人工栄養などが推奨されている9)。一方水平感染については,日本で年間約4,000人の青年期以降の新規HTLV-1感染者が存在し,うち77%は女性であることが判明した10)
 ATL発症は20歳代までは極めて稀で,その後増加し,70歳頃をピークにして以降徐々に減少する。1人のHTLV-Iキャリアが,生涯でATLを発症する確率は約5%である。HTLV-1キャリアにおけるATL発症の危険因子としては,多変量解析で,母子感染,高齢者,末梢血中の高ウイルス量,ATLの家族歴あり,他の疾患の治療中に初めて抗HTLV-1抗体検査を受け陽性が判明した症例11)が報告されている。近年,HTLV-1キャリアとATL患者の高齢化が進んでいる12, 13)
 1991年にJapan Clinical Oncology Group(JCOG)リンパ腫グループ(LSG)による813例のATL患者の全国実態調査をもとに,多変量解析による予後因子として,年齢,全身状態(performance status:PS),総病変数,高Ca血症,高LDH血症が同定された14-17)。そしてATLの予後因子解析,自然史と臨床病態の特徴から,白血化,臓器浸潤(リンパ節,皮膚,肺,肝脾,骨,消化管,胸水,腹水,中枢神経),高LDH血症,高Ca血症の有無と程度により「急性型」,「リンパ腫型」,「慢性型」,「くすぶり型」の4臨床病型分類が提唱された18)表1に示すようにくすぶり型,慢性型,リンパ腫型は規定されており,急性型はその除外診断によりなる。これらの相対頻度は急性型57%,リンパ腫型19%,慢性型19%,くすぶり型6%であった。急性型,リンパ腫型,予後不良因子(LDH,アルブミン,BUNのいずれか1つ以上が異常値)をもつ慢性型ATLは急速な経過を辿ることが多く,それぞれの50%生存期間は6カ月,10カ月,15カ月であることから一括してアグレッシブATLと呼ばれる。一方,くすぶり型および予後不良因子を有していない慢性型ATLは比較的緩徐な経過を辿り,それぞれの4年生存割合は約63%と約70%である19)ことから,インドレントATLと呼ばれる。
 日本全国の調査で2000年から2009年に診断された急性型とリンパ腫型ATLの807例を解析し,予後予測モデルが提唱された。An Arbor臨床病期,PS,年齢,アルブミン,可溶性IL2受容体(SIL2R)の5因子の多寡により3群に分けられ,そのMSTは低,中,高リスク群でそれぞれ3.6,7.3,16.2カ月であった20)。一方JCOG-LSGによるアグレッシブATLに対する3つの臨床試験(JCOG9109,9303,9801)に登録された276例の解析ではPSと高Ca血症による組み合わせで2群に分けられ,そのMSTは6.3カ月と17.8カ月であった21)。前者は後方視的に各施設の全ての患者,後者は前方視的臨床試験に参加した年齢,臓器予備能などの適格患者で同定されたが,いずれもValidation setを用いてその有用性が確認されている。しかしながら両予後予測モデル共に予後良好群においてもその5年生存割合は15%未満であることから,例えば“同種造血幹細胞移植のような毒性は高いが治癒が望める治療法の候補ではない患者群”を抽出できてはいない。
 JCOG-LSGがアグレッシブATLを対象とし,継続して臨床試験を行ってきたことから,化学療法における反応性の評価では,JCOG治療効果判定規準が広く使用されてきた15, 22)。近年では非ホジキンリンパ腫と慢性リンパ性白血病に対する効果判定規準23, 24)をもとに改変した修正版ATLに対するJCOG治療効果判定規準が用いられている(表2)。

表1 ATL臨床病型の診断規準(文献18)を改変)

評価項目 くすぶり型 慢性型*1 リンパ腫型*1 急性型*1
抗HTLV-1抗体*2
リンパ球数(×103/mm3*3 < 4 ≧ 4 < 4
異常リンパ球数*4 ≧ 5%*7 *8 ≦ 1% *8
Flower cell *5 *5 no
LDH ≦1.5N ≦2N
補正Ca値(mg/dL)*6 <11.0 <11.0
組織学的に腫瘍病変が確認されたリンパ節腫大 No
腫瘍病変 皮膚 *7
*7
リンパ節 no yes
肝腫大 no
脾腫大 no
中枢神経 no no
no no
胸水 no no
腹水 no no
消化管 no no

空欄は他の病型で規定される条件以外の制約はないことを示す。
N:正常値上限
*1 予後不良因子を有する慢性型:BUN>施設基準値上限,LDH>施設基準値上限,血清アルブミン<施設基準値下限の1つでも満たす場合
*2 PA法あるいはELISA法やWestern blot法のいずれかで陽性であること。
Immunofluorescence法やWestern blot法により,陽性反応が確認されていることが望ましい。測定可能な施設では,Southern blot法により,HTLV-1 provirusのATL細胞への組み込みを確認する。
*3 正常リンパ球と異常リンパ球を含むリンパ球様細胞の実数の和
*4 形態学的に明らかなATL細胞
*5 ATLに特徴的なflower cellが認められてもよい。
*6 補正Ca値は以下の式で求める。
血清アルブミン値≧4.0(g/dL)の場合:補正カルシウム値(mg/dL)=総カルシウム値(mg/dL)
血清アルブミン値<4.0(g/dL)の場合:補正カルシウム値(mg/dL)=総カルシウム値(mg/dL)-0.8
[アルブミン(g/dL)-4]
*7 末梢血中の異常リンパ球が 5%未満でくすぶり型と診断されるには,皮膚あるいは肺に組織学的に腫瘍病変が確認されることが必要である。
*8 末梢血中の異常リンパ球が 5%未満で慢性型または急性型と診断されるには,組織学的に腫瘍病変が確認されることが必要である。

表2 JCOG版ATLに対する治療効果判定規準(JCOGでのATL臨床試験プロトコールから引用)
【ベースラインで標的病変が存在する場合】

総合効果 評価項目
標的病変 非標的病変 骨髄浸潤 末梢血病変
(異常リンパ球)
皮膚病変 新病変
節性 節外性 節性 節外性
CR 正常 消失 正常 消失 陰性 正常 正常 なし
PR SPDの50%以上の縮小 正常
or
非増大
消失
or
非増大
問わない
(未検可)
正常
or
減少
正常
or
縮小
なし
SD CR,PR,PDのいずれにも判定されない
PD 以下のいずれか1項目でも満たした場合にPDと判定する
SPDの50%以上の増大or
節性標的病変の再腫大
or
節外性標的病変の再出現
増大
or
再腫大
増大
or
再出現
陽性化 増加 増大
or
再出現
あり

上記の項目のいずれかでも評価不能であれば総合評価は「評価不能 not evaluable(NE)」とする。

【ベースラインで標的病変が存在しない場合】

総合効果 評価項目
非標的病変 骨髄浸潤 末梢血病変
(異常リンパ球)
皮膚病変 新病変
節性 節外性
CR 正常 消失 陰性 正常 正常 なし
PR 正常
or
非増大
消失
or
非増大
問わない
(未検可)
正常
or
減少
正常
or
縮小
なし
SD CR,PR,PDのいずれにも判定されない
PD 以下のいずれか1項目でも満たした場合にPDと判定する
増大
or
再腫大
増大
or
再出現
陽性化 増加 増大
or
再出現
あり

上記の項目のいずれかでも評価不能であれば総合評価は「評価不能 not evaluable(NE)」とする。
CRの規準を満たす場合,総合効果はCRとする。

参考文献

1)Uchiyama T, et al. Adult T-cell leukemia : clinical and hematologic features of 16 cases. Blood. 1977 ; 50 (3) : 481-92.
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5)Miyoshi I, et al. Type C virus particles in a cord T-cell line derived by co-cultivating normal human cord leukocytes and human leukaemic T cells. Nature. 1981 ; 294 (5843) : 770-1.
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8)Blattner WA, et al. Epidemiology of HTLV-I and HTLV-II infection. In : Takatsuki K, ed. Adult T-cell Leukemia. New York, NY : Oxford University Press ; 1994 : 45-90.
9)長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業連絡協議会編.長崎県ATLウイルス母子感染防止研究協力事業報告書.1998年3月.
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11)Iwanaga M, et al. Human T-cell leukemia virus type I (HTLV-1) proviral load and disease progression in asymptomatic HTLV-1 carriers : a nationwide prospective study in Japan. Blood. 2010 ; 116 (8) : 1211-9.
12)Satake M, et al. Current prevalence of HTLV-1 in Japan as determined by screening of blood donors. J Med Virol. 2012 ; 84 (2) : 327-35.
13)Yamada Y, et al. Nationwide survey of adult T-cell leukemia/lymphoma (ATL) in Japan. Rinsho Ketsueki. 2011 ; 52 (11) : 1765-71.
14)Lymphoma Study Group : Major prognostic factors of patients with adult T-cell leukemia-lymphoma : a cooperative study. Leuk Res. 1991 ; 15 (2-3) : 81-90.
15)Takatsuki K : Adult T-cell leukemia. New York, NY, Oxford University Press, 1994.
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17)International Agency for Research on Cancer Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans : Human immunodeficiency viruses and human T-cell lymphotropic viruses. International Agency for Research on Cancer Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol67/volume67.pdf
18)Shimoyama M and members of the Lymphoma Study Group (1984-1987) : Diagnostic criteria and classification clinical subtypes of adult T-cell leukemia-lymphoma. Br J Haematol. 1991 ; 79 (3) : 428-37.
19)山田恭暉ほか:第421回日本臨床血液学会,シンポジウム5.悪性リンパ腫の治療戦略 高悪性度リンパ腫 (成人T細胞白血病).臨床血液.2001 ; 42 (4) ; 293-8. (3iiiA)
20)Katsuya H, et al. Prognostic index for acute- and lymphoma-type adult T-cell leukemia/lymphoma. J Clin Oncol 2012 ; 30 (14) : 1635-1640.
21)Fukushima T, et al. Japan Clinical Ongology Group (JCOG) prognostic index and characterization of long-term survivors of aggressive adult T-cell leukaemia-lymphoma (JCOG0902A). Br J Haematol. 2014 ; 166 (5) : 739-48.
22)Tsukasaki K, et al. VCAP-AMP-VECP compared with biweekly CHOP for adult t-cell leukemia-lymphoma : Japan Clinical Oncology Group Study JCOG9801. J Clin Oncol. 2007 ; 25 (34) : 5458-64. (1iiA)
23)Cheson BD, et al. Report of an International Workshop to standardize response criteria for non-Hodgkin’s lymphomas. J Clin Oncol. 1999 ; 17 (4) : 1244-53.
24)Cheson BD, et al. National Cancer Institute-sponsored Working Group guidelines for chronic lymphocytic leukemia : revised guidelines for diagnosis and treatment. Blood. 1996 ; 87 (12) : 4990-7. (ガイドライン)

 

アルゴリズム

 急性型,リンパ腫型,予後不良因子(LDH,アルブミン,BUNのいずれか1つ以上が異常値)をもつ慢性型,すなわちアグレッシブATLに対しては多剤併用化学療法を施行する(CQ1)。そして治療反応性が得られ,年齢・全身状態・主要臓器機能に問題がなく,適切なドナーが見つかった場合は同種造血幹細胞移植を検討する(CQ2, CQ4)。
 くすぶり型,予後不良因子を有していない慢性型,すなわちインドレントATLに対してはアグレッシブATLへ進展するまで無治療経過観察する(CQ3, CQ5)。増悪した後は初発のアグレッシブATLと同様に抗腫瘍療法を開始する。

 

CQ1 初発アグレッシブATLに対し最も推奨される治療法は何か

推奨グレード
カテゴリー1

VCAP-AMP-VECP療法が最も推奨される。

解説

 1970年代から1980年代にかけて,JCOG-LSGによる臨床試験ではATLに対し非ホジキンリンパ腫と同様の化学療法が行われ,その50%生存期間(MST)は約8カ月と極めて予後不良であった1-3)。1991年にJCOG-LSGよりATLの臨床病型分類が提唱された後,アグレッシブATLを対象とした臨床試験が継続的に行われてきた。まず1991年から,単剤で再発・再燃ATLに対して治療反応性が見られた4)ペントスタチンを組み入れた化学療法の第Ⅱ相試験が行われたが,従来の治療成績を上回らなかった5)。1994年から行われた8つの抗がん剤を用い,G-CSFを用いて治療強度を高め,メトトレキサート(MTX)とプレドニゾロン(PSL)の髄注を併用したLSG15療法の第Ⅱ相試験では,それまでのATLの治療成績と比較して良好な成績が得られた6)。そして1998年からVCAP(VCR,CPA,DXR,PSL)-AMP(DXR,MCNU,PSL)-VECP(VDS,ETP,CBDCA,PSL)(modified LSG15)療法と,非ホジキンリンパ腫の標準治療の一つと当時みなされていたCHOP-14療法(CPA,DXR,VCR,PSL)とを比較する第Ⅲ相試験(JCOG9801)が行われ,VCAP-AMP-VECP療法は 血液毒性は高いもののCHOP-14療法よりも完全奏効(CR)割合と全生存割合(OS)に優れており,ATLに対する標準治療と考えられる7)。ただこの臨床試験は70歳未満を対象としたため,高齢者への適用の可能性に関しては不明である。
 ケモカイン受容体のCCR4はATLの90%以上で発現しており,約10%で変異を有し,その発現は予後不良因子である8)。初発アグレッシブATLを対象としたヒト化抗CCR4抗体(モガムリズマブ)とVCAP-AMP-VECP療法との併用療法に関するランダム化第Ⅱ相比較試験で,併用療法は化学療法単独よりCR割合で上回った9)。この結果より2014年12月モガムリズマブは初発アグレッシブATLに対して適応拡大された。ただ併用療法により毒性が高まる可能性があり,OSの改善への寄与についてさらに検討が必要である。また同種造血幹細胞移植の先行化学療法としてモガムリズマブを使用した場合,移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)関連死亡の危険性が高まることが報告された10)。同種造血幹細胞移植の適応となる患者への移植前モガムリズマブ投与は,慎重に判断されなければならない。

参考文献

1)Shimoyama M, et al. Chemotherapeutic results and prognostic factors of patients with advanced non-Hodgkin’s lymphoma treated with VEPA or VEPA-M. J Clin Oncol. 1988 ; 6 (1) : 128-41. (2A)
2)Shimoyama M, et al. Major prognostic factors of adult patients with advanced T-cell lymphoma/leukemia. J Clin Oncol. 1988 ; 6 (7) : 1088-97. (2A)
3)Tsukasaki K, et al. Lymphoma study group of JCOG. Jpn J Clin Oncol. 2012 ; 42 (2) : 85-95. (2A)
4)Tobinai K, et al. Phase I study of YK-176 (2’-deoxycoformycin)in patients with adult T-cell leukemia-lymphoma : the DCF Study Group. Jpn J Clin Oncol. 1992 ; 22 (3) : 164-71. (3iiiDiv)
5)Tsukasaki K, et al. Deoxycoformycin-containing combination chemotherapy for adult T-cell leukemia-lymphoma : Japan Clinical Oncology Group Study (JCOG9109). Int J Hematol. 2003 ; 77 (2) : 164-70. (3iiiDiv)
6)Yamada Y, et al. A new G-CSF-supported combination chemotherapy, LSG15, for adult T-cell leukemia-lymphoma : Japan Clinical Oncology Group Study 9303. Br J Haematol. 2001 ; 113 (2) : 375-82. (3iiiDiv)
7)Tsukasaki K, et al. VCAP-AMP-VECP compared with biweekly CHOP for adult T-cell leukemia-lymphoma : Japan Clinical Oncology Group study JCOG9801. J Clin Oncol. 2007 ; 25 (34) : 5458-64. (1iiA)
8)Ishida T, et al. Clinical significance of CCR4 expression in adult T-cell leukemia/lymphoma : its close association with skin involvement and unfavorable outcome. Clin Cancer Res. 2003 ; 9 (10 Pt1) : 3625-34. (3iiiA)
9)Ishida T, et al. Dose-intensified chemotherapy alone or in combination with mogamulizumab in newly diagnosed aggressive adult T-cell leukaemia-lymphoma : a randomized phase II study. Br J Haematol. 2015 ; 169 (5) : 672-82. (1iiDiv)
10)Fuji S, et al. Pretransplantation anti-CCR4 antibody mogamulizumab against adult T-cell leukemia/lymphoma is associated with significantly increased risks of sever and corticosteroid-refractory graft-versus-host disease, nonrelapse mortality, and overall mortality. J Clin Oncol. 2016 ; 34 (28) : 3426-33. (3iiiB)

 

CQ2 アグレッシブATLに対する同種造血幹細胞移植は有用か

推奨グレード
カテゴリー2A

アグレッシブATLで初回治療に反応性がみられた症例に対しては,HLA一致血縁,非血縁ドナーが得られた場合,同種造血幹細胞移植は長期生存が期待できる治療法として推奨される。

解説

 ATLに対する同種造血幹細胞移植は,自家造血幹細胞移植併用大量化学療法では再発がきわめて高率であるのに対し,単施設からの少数例の報告で化学療法では得難い長期生存例が確認された。その後に多施設後方視的解析の結果から,1年全生存割合(OS)50~52%,3年OSが45%と有望な成績が報告された1-4)。そして大規模な後方視的調査として日本のデータベースを基に,同種造血幹細胞移植が施行されたATL 386例の3年OSが33%と報告された5)
 これらは同種造血幹細胞移植を施行し得た選択された一群に対してではあるが,化学療法単独と比較して有望な治療成績である。移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)合併症例において再発率が低いこと6),移植後再発例において免疫抑制剤の減量・中止により再寛解に到達する症例があることなどから,移植片対ATL(graft-versus-ATL:GvATL)効果が有望な治療成績の要因の一つと考えられる。ATLに対する初回治療後に治療反応性が見られた症例には,HLA一致血縁ドナー,非血縁ドナーが得られた場合,同種造血幹細胞移植は長期生存,さらには治癒が期待できる治療法として推奨される。ただしいずれの報告でもGVHD,感染症などによる高い治療関連死亡(TRM)が示されており,化学療法後に長期奏効が得られる場合も稀にあるため,患者へは十分な情報の提供が必要である。
 同種造血幹細胞移植で骨髄破壊的前処置もしくは骨髄非破壊的前処置のいずれを選択するかについて明確なデータはないが,大規模な後方視的調査で両群間のOSに差はないことが報告された7)。ただ骨髄非破壊的前処置は骨髄破壊的前処置に比べTRMが低いものの再発割合が高く,現時点では年齢によって前処置法を選択することが一般的である。骨髄破壊的前処置の対象年齢の上限は55歳,そして骨髄非破壊的前処置は50~70歳(非血縁の場合は65歳まで)を対象とすることが実臨床と臨床試験で行われている8-10)。血縁HTLV-1キャリアドナーからの同種造血幹細胞移植施行後に,ドナーHTLV-1感染細胞由来の再発例が報告された11)。現在,日本造血細胞移植学会から,血縁キャリアをドナーとする場合には末梢血を用いたHTLV-1サザンブロット解析でモノクローナル/オリゴクローナルなHTLV-1感染細胞が検出されないこと,臨床的にくすぶり型を含めATLが発症していないHTLV-1キャリアに留まっていることを確認することが推奨されている12)
 ATLに対する同種造血幹細胞移植は,化学療法で得難い長期生存例が観察されており有効な治療法と言える。しかし,ドナーの選択,前処置法,高いTRMを減少させる感染症予防の方法などコンセンサスが得られていない課題も多い。現在日本で,アグレッシブATLに対する同種造血幹細胞移植の検証的な臨床試験が進行中である。また臍帯血移植についても移植法の工夫により治療成績が改善する可能性が報告されており13, 14),臨床試験が進行中である。

参考文献

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CQ3 インドレント(くすぶり型,予後不良因子を持たない慢性型)ATLの標準治療は無治療経過観察か

推奨グレード
カテゴリー2B

インドレントATLに対する化学療法は生存期間の延長にはつながらず,無治療経過観察もしくは皮膚局所治療が推奨される。

解説

 九州および沖縄の40施設におけるくすぶり型および慢性型ATL 337例を対象とした後方視的解析では1),その50%生存期間(MST)はそれぞれ5.2年と3.6年であった。そのサブグループ解析では,くすぶり型での無治療群と抗がん剤投与群との間で全生存期間(OS)に差はなかった。一方,慢性型では無治療群の方が抗がん剤投与群よりも有意にOSが長かった(MST 7.4年vs 2.0年)。また,1988~1997年に九州の多施設でくすぶり型ATLと診断された26例のMSTは7.3年(観察期間中央値6.5年)であった2)。また,単施設での後方視的研究報告によると,1974年から2003年にくすぶり型(25例),慢性型(予後不良因子を持つ慢性型37例,予後不良因子を持たない慢性型26例,不明2例)と診断され,増悪するまで無治療経過観察が行われた計90例では,観察期間中央値が4.1年の時点で12例が10年以上生存していた。しかし,2年,5年,10年,15年OS割合はそれぞれ約60%,47%,23%,13%と長期予後は不良であった3)。MSTと無増悪MSTはそれぞれ4.1年と3.3年であり,くすぶり型と慢性型の生存曲線がいずれもプラトーに到達せず下降していたことから,増悪後のMSTは約1年と推定され,MSTは長く長期生存例が一定の割合で存在するものの,増悪後の予後は不良であることが示唆される。
 以上のようにインドレントATLの長期予後は決して良好ではない。しかし有効な治療法がまだ見出されていないため,急性転化まで無治療で経過観察することが,わが国では現在コンセンサスとして定着している。
 くすぶり型で皮膚病変のみを持つ症例の局所治療は,皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン4)の参照が推奨される。関連して,皮膚病変を有するATL患者を血液内科医と皮膚科医が併診する場合のガイドライン解説書が出版された5)。皮膚病変を有するインドレントATLの多くが長期生存するが,腫瘤性などの皮膚病変を有するインドレントATLは予後不良であるとの報告が複数ある。皮膚原発の節外性のリンパ腫型ATLの可能性が提唱されているが,その皮膚病変の性状の定義などは未確立である6)

参考文献

1) 山田恭暉ほか.第421回日本臨床血液学会,シンポジウム5. 悪性リンパ腫の治療戦略 高悪性度リンパ腫 (成人T細胞白血病).臨床血液.2001 ; 42 (4) ; 293-8. (3iiiA)
2) Ishitsuka K, et al. Smoldering adult T-cell leukemia-lymphoma : a follow-up study in Kyushu. Br J Haematol. 2008 ; 143 (3) : 442-4. (3iiiA)
3) Takasaki Y, et al. Long-term study of indolent adult T-cell leukemia-lymphoma. Blood. 2010 ; 115 (22) : 4337-43. (3iiiA)
4) 成人T細胞白血病・リンパ腫 (ATLL) (皮膚のみに病変を有する病型).科学的根拠に基づく皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインⅡ (第二版).皮膚リンパ腫.日本皮膚科学会/日本皮膚悪性腫瘍学会編集,金原出版,2015, pp162-7. (ガイドライン)
5) 石田高司ほか.血液内科医・皮膚科医のための統合ATL診療ガイドライン解説書2014,臨床血液.2014 ; 55 (11) : 2257-61,日本皮膚科学会雑誌.2014 ; 124 (12) : 2275-9.
6) Tsukasaki K, et al. Meeting report on the possible proposal of an extranodal primary cutaneous variant in the lymphoma type of adult T-cell leukemia-lymphoma. J Dermatol. 2014 ; 41 (1) : 26-8.

 

CQ4 再発・難治アグレッシブATLに対する治療法は何が勧められるか

推奨グレード
カテゴリー2B

同種造血幹細胞移植が一部に長期生存をもたらす。モガムリズマブとレナリドミドは,それぞれ単剤で比較的高い奏効割合を示す。

解説

 アグレッシブATLの再発・難治例に対してこれまでさまざまな化学療法レジメンが試みられてきたが,一旦治療効果が得られてもその持続期間は短く,その後は急速な経過を辿ることが多い。わが国におけるmodified EPOCH(ETP,PSL,VCR,CPA,DXR)1),ペントスタチン(DCF)2),ソブゾキサン(MST-16)3),イリノテカン(CPT-11)とシスプラチン(CDDP)併用4)などの小規模な第Ⅰ・Ⅱ相試験の結果が報告されている。いずれも全奏効(OR)割合は30~40%であったが,効果持続期間は1~6カ月であった。
 モガムリズマブの第Ⅰ相試験では再発のアグレッシブATL 13例中4例に治療反応性がみられ5),さらには至適投与量の単剤での第Ⅱ相試験で13/26例(50%,うち8例は完全奏効(CR))に奏効したことが報告され6),2012年5月はじめて再発・難治のアグレッシブATLに対して承認された。
 レナリドミド(LEN)の第Ⅰ相試験では再発のアグレッシブATL 9例中3例にPRが得られ7),さらに単剤25mg連日内服での第Ⅱ相試験で11/26名(42%,うち4例はCR)に奏効したことが報告された8)。2017年3月わが国においてLENは再発・難治のアグレッシブATLに対して承認された。
 しかしいずれも奏効期間は比較的短く,CQ2にあるように,同種造血幹細胞移植が化学療法後の再発・難治のアグレッシブATLの一部に長期生存をもたらすことが複数の報告で示されている9, 10)
 局所再発の場合,症状緩和を目的とした局所放射線療法を行ってもよい11)

参考文献

1)小鶴三男ほか.再発・難治悪性リンパ腫に対するmodified EPOCH療法.臨床と研究.1998 ; 75 (7) ; 1630-6. (3iiiA)
2)Tobinai K, et al. Phase I study of YK-176 (2’-deoxycoformycin) in patients with adult T-cell leukemia-lymphoma : the DCF Study Group. Jpn J Clin Oncol. 1992 ; 22 (3) : 164-71. (3iiiDiv)
3)Ohno R, et al. Treatment of Treatment of adult T-cell leukemia/lymphoma with MST-16, a new oral antitumor drug and a derivative of bis (2, 6-dioxopiperazine). The MST-16 Study Group. Cancer. 1993 ; 71 (7) : 2217-21. (3iiiDiv)
4)福島卓也ほか.治療難反応性成人T細胞白血病・リンパ腫 (ATL)に対する塩酸イリノテカン+シスプラチンによるsalvage療法の成績.第5回日本臨床腫瘍学会学術集会 (2007).プログラム・抄録集p. 172. (3iiiDiv)
5)Yamamoto K, et al. Phase I study of KW-0761, a defucosylated humanized anti-CCR4 antibody, in relapsed patients with adult T-cell leukemia-lymphoma and peripheral T-cell lymphoma. J Clin Oncol. 2010 ; 28 (9) : 1591-8. (3iiiDiv)
6)Ishida T, et al. Defucosylated anti-CCR4 monoclonal antibody (KW-0761) for relapsed adult T-cell leukemia-lymphoma : a multicenter phase II study. J Clin Oncol. 2012 ; 30 (8) : 837-42. (3iiiDiv)
7)Ogura M, et al. Lenalidomide in relapsed adult T-cell leukaemia-lymphoma or peripheral T-cell lymphoma (ATLL-001) : A phase 1, multicenter, dose-escalation study. Lancet Haematol. 2016 ; 3 (3) : e107-118. (3iiiDiv)
8)Ishida T, et al. Multicenter phase II study of lenalidomide in relapsed or recurrent adult T-cell leukemia/lymphoma : ATLL-002. J Clin Oncol. 2016 ; 34 (34) : 4086-93. (3iiiDiv)
9)Fukushima T, et al. Allogeneic hematopoietic stem cell transplantation provides sustained long-term survival for patients with adult T-cell leukemia/lymphoma. Leukemia. 2005 ; 19 (5) : 829-34. (3iiiA)
10)Kato K, et al. Allogeneic bone marrow transplantation from unrelated human T-cell leukemia virus-1-negative donors for adult T-cell leukemia/lymphoma : retrospective analysis of data from the Japan Donor Program. Biol Blood Marrow Transplant. 2007 ; 13 (1) : 90-9. (3iiiA)
11)Simone II CB, et al. Radiation therapy for the management of patients with HTLV-1 associated adult Tcell leukemia/lymphoma. Blood. 2012 ; 120 (9) : 1816-9. (3iiiDiv)

 

CQ5 ATLに対するインターフェロンαとジドブジンの併用療法は有用か

推奨グレード
カテゴリー3

ATLに対するインターフェロンα/ジドブジン療法は,一般診療としては推奨されない。

解説

 ATLはCHOP療法(CPA,DXR,VCR,PSL)などのリンパ腫に対する標準治療では有効性が低く,HTLV-1が関与することから,欧米ではインターフェロンα(IFNα)とジドブジン(AZT)の併用療法が検討され,1995年には2つの小規模な臨床試験でアグレッシブATLに対する有望な全奏効(OR)割合が報じられた1, 2)。しかし,初発例に限るとその奏効割合と50%生存期間(MST)は当時のJCOG-LSGによる化学療法より下回っていたこともあって,日本でこの治療法は本格的に検討されなかった1-3)。2010年に,欧州と北中南米での後方視的統合解析において,リンパ腫型よりも白血化している急性型,慢性型,くすぶり型で本治療法が有用であったと報告された4)。これを受けてNCCNガイドラインでは,リンパ腫型以外のATLに対してIFNα/AZT療法を推奨している(NCCNガイドライン:カテゴリー2A)。またこの報告では,IFNα/AZT療法群での治療成績は白血化しているこれらの3病型で化学療法群を上回っていた一方,急性型ATLに対する化学療法の治療成績は,日本での化学療法の成績を下回っていた。一方,慢性型とくすぶり型では,症例数は少ないものの観察期間中央値5年で全例が生存しており,皮膚病変の改善にも有用と報告された4)。本併用療法は,長期にわたる治療が必要であり,倦怠感などの全身症状,造血障害など多様な有害事象を認めるものの,化学療法や同種造血幹細胞移植に比べて毒性は低いと報告されている。
 以上よりIFNα/AZT療法は,ATLに対して有望な治療法であるが,これまでの海外での小規模な臨床的検討と後方視的解析によるエビデンスが十分でないことから,一般診療としては推奨されない。なお,IFNα,AZTともにATLは保険適用外である。現在わが国で,インドレントATLに対するIFNα/AZT療法と無治療経過観察との比較試験が進行中である。

参考文献

1)Gill PS, et al. Treatment of adult T-cell leukemia-lymphoma with a combination of interferon alfa and zidovudine. N Engl J Med. 1995 ; 332 (26) : 1744-8. (3iiiDiv)
2)Hermine O, et al. Treatment of adult T-cell leukemia-lymphoma with zidovudine and interferon alfa. N Engl J Med. 1995 ; 332 (26) : 1749-51. (3iiiDiv)
3)Tobinai K, et al. Interferon alfa and zidovudine in adult T-cell leukemia-lymphoma (correspondence). N Engl J Med. 1995 ; 333 (19) : 1285-6. (3iiiDiv)
4)Bazarbachi A, et al. Meta-Analysis on the Use of Zidovudine and Interferon-Alfa in Adult T-Cell Leukemia/Lymphoma Showing Improved Survival in the Leukemic Subtypes. J Clin Oncol. 2010 ; 28 (27) : 4177-83. (3iiiA)

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