日本血液学会

研修医・医学生のみなさま | For Young Doctors
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第84回日本血液学会学術集会

先輩たちからのメッセージ(福本 浩太 先生)

更新日時:2022年1月13日

血液内科を少しでも考えてくれる学生・研修医の皆様へ

福本 浩太
(筑波大学人間総合科学研究科)

血液内科の魅力

私が血液内科の魅力を語るとすれば、それは臨床における患者様との信頼関係を構築して寛解を目指していくことや、治癒することが難しい疾患に対しコメディカルと協力し合いながらより良い医療を提供していくことではないかと思います。患者要因の少ない血液疾患を治療し、寛解が得られた時の患者様・ご家族様からの感謝は自身の仕事への励みになりますし、遺伝子変異などで罹患した患者様を治療していくことにやりがいを感じる特異な科ではないかと思います。この考えは、実は私が学生の頃から考えていたことで、医師国家試験のための勉強をやり抜く上で、東医体を終え部活引退をしたあとなかなかモチベーションが上がらない中、将来の科を決めて勉強を頑張ろうとした時に決断したことでした。ベッドサイドラーニングを終え、医師国家試験が終わり、研修医となって指導医から叱られながら自分の進むべき道に自信が持てなくなっていたこともありましたが、自分の最も尊敬する上司も似たようなことを話されていたことから、誰に聞かれても自信を持って自分が進む血液内科という道を選んだ理由を話せるようになりました。

臨床医と研究医としての経験

私は、様々な職場を転々としており、あまり皆様の参考になるような生き方をしているわけではありませんが、それぞれに目指すものやりたかったことなどを追い求め、行動しておりました。初期研修医を終えた後、私は臨床の経験を多く積みたいと考え、千葉県の亀田総合病院で後期研修を行いました。忙しく仕事をしていく中で、ただ患者様を治療するだけでなく、治療していく中でどうしていけばより良い治療成績を上げられるのか、患者様に還元するためにデータをとり、それを発表していくことの大切さを学びました。後期研修修了するまでに、ASHやEHAに参加させていただいたり、論文の発表も経験できたり、ハードな後期研修の中でも色々と経験できました。
後期研修を行っていく中で、悪性リンパ腫に関する研究を行いたいという気持ちが強くなり、研究医としてT細胞性リンパ腫の研究を行っていた筑波大学大学院へ入学しました。そこでは、今まで基礎研究を行ったことのない私を丁寧に教えてくださり、一通りの技術を習得することができました。なかなか結果がついてこない中でも、アドバイスを多くしていただくことにより、なんとか論文として結果を残すことができました。これらの経験は、臨床医を続けていく上で、必要な経験であったと今でも思いますし、今は研修医の指導などをよく行うのですが、研究の面白さ・大変さ・大切さをこの経験から伝えていき、今後の医師人生の中でどういう選択をすべきかを常に考えながら行動することを教えています。
臨床、研究どちらもどっぷりと浸かって感じたことは、本音を言ってしまえば、研究を続けて留学をすることを目指し大学院に入学しましたが、やはり私にとっては患者様・ご家族と寄り添って、コメディカルと協力し合ってより良い医療を提供していくことの方が性に合っていると感じたため、臨床医に戻ることを決意しました。多くの立派な研究を行っている先生方がこのようなコラムを記載している中で、最終的に臨床医を選んだ私が伝えられることとしたら、どのような選択をしようとも皆様が選んだ道を自信を持って進んでくださいということでしょうか。私自身選んだ道でもがきながら、血液内科により貢献できるように努力しています。

自分の意思、やりたいことなどから転々と職場を変えている私に対し、「血液内科になってくれただけで嬉しい」そう言ってくれた上司のように、私自身も学生・研修医の先生方が血液内科医になってくれたら嬉しいです。つらいことを感じることも多い科ではありますが、みなさまがより多くのやりがいを感じ、より多くの人に感謝をされるような医師になってくれるよう祈っています。

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